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第19回かほく市立志式(令和5年2月1日)

立志式写真

本日、ここに立志式を迎えられた274名の中学2年生の皆さん、誠におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。

「立志」とは、志を立てること、将来の目的を定め、これを成し遂げようとすることです。この「立志式」は、奈良時代の「元服の儀」に由来し、数え年で15歳の時に、将来の決意や目標などを明らかにすることで、大人になる自覚を深めることを目的としております。

今、皆さんは、自分の将来について、様々な姿を思い浮かべていることと思います。中には、自分は何をしたいのかわからない、将来の夢が無いと悩んでいる人もいるかもしれません。大人でもなく子どもでもない、揺れ動くこの年齢の時期にこそ、自分の個性をしっかりと見つめ、「できること」ではなく「やりたいこと」を考え、目指すべき将来像を描き、そしてまた、それに向かって、どのような努力をして人生を歩んでいくのかを考えることがとても大切な事であります。

皆さんには今日の日を、自分のこれからの人生を考える、1つの契機にしていただきたいと思います。

さて、昨年は、新型コロナウイルスによる感染拡大の波が繰り返され、かほく市でも多くの方が感染されるなど、未だコロナ禍の終わりが見えない状況が続いております。

世界では、ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻により、双方に尊い命が失われ、経済や日々の生活にも大きな影響をもたらしており、1日も早い終結と平和の訪れを切に願ってやみません。

また、皆さんご承知かと思いますが、今般、かほく市内で約5,400世帯が断水となる事態が発生いたしました。

平成16年3月に「かほく市」が誕生して20年目を迎えようとしておりますが、今回のような大きな災害を経験するのは初めてのことであります。

しかしながら、こうした状況にあっても、市民の皆さまのご協力をはじめ、他の自治体などからの暖かいご支援のおかげで、なんとか完全復旧することができました。

このように、皆さんのこれからの人生、当たり前のことが当たり前でなくなったり、いつ何時難題に遭遇することがあるかもしれません。

そうした中でも、家族をはじめ友人や同僚など解決に協力してくれる人が必ずいることを覚えていてほしいと思います。

さて、皆さんと同じ中学2年生のときに、史上最年少でプロ棋士になった藤井聡太竜王は、昨年2月に将棋の8大タイトルの「王将」を獲得し、最高位のタイトルである「竜王」のほか「叡王」「棋聖」「王位」と合わせて、史上最年少となる19歳6か月で5冠を達成されました。

デビュー以来、いくつもの記録を塗り替え、周囲から、前人未到の8冠制覇が期待されながらも、「現時点では、実力も足りない。少しずつ実力を高め、その先に見えてくれば」と控えめに語っています。

皆さんも、今後、色々なことに挑戦する中で、藤井竜王のように、おごらず謙虚な姿勢で努力し続けるとともに、家族やお世話になった方々への感謝の気持ちを決して忘れないということも心に留めていただきたいと思います。

今日、立志式を迎え、大人としてのスタートラインに立った皆さんには、無限の可能性があります。そのような中で、皆さんに求められるのは、未知の分野へチャレンジし、自由な発想で様々な課題を発見し解決していく能力と、その結果に責任を持つということです。

そして、自分ひとりで努力するだけでなく、時には、豊かな経験と知恵を持った良き先輩方の助言に耳を傾けながら、今後、訪れる様々な人生の節目を大切にして、輝かしい未来への道のりを歩んでください。

最後になりますが、皆さんが、生まれ育った郷土を愛し、先人の教えを大切にしながら、国際的な広い視野と高い志を持って、大きくはばたいていかれんことを祈念し、式辞といたします。

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